世界が伝統的な産業からデジタル情報を軸とするシステムへと移行して以来、計算処理能力とソフトウェアが持つ価値は増大しました。処理能力(とそれらを活用できるソフトウェア)への需要は、現在も拡大しています。
ゴードン・ムーアが半導体性能の動向についての有名な理論を提唱してから、既に50年近くが経過しています。専門家達がムーアの法則は2020年代末には終焉を迎えるだろうと語る一方で、世界が強力で、柔軟性のある、使いやすいコンピュータソフトウェアを志向する勢いが止まる兆しは見えません。
複雑化するソフトウェアに対し、要求や要件が刻々と変化する状況で応答性と柔軟性を維持するには、どのような対処が必要か?
本書では、変更を容易に許容する俊敏性と柔軟性を備えたコードを記述するには、どのようなアプローチが必要なのかについて解説します。